バンダイナムコエンターテインメントから2025年8月28日に発売された『スーパーロボット大戦Y』は、人気シミュレーションRPG「スーパーロボット大戦」シリーズの最新作で、Nintendo Switch、PlayStation 5、Steamで展開されています。2021年に発売された「スーパーロボット大戦30」以来、約4年ぶりの完全新作で、様々なロボットアニメ作品のロボットがクロスオーバーしています!
感想
新規参戦作品の新鮮さ、様々な作品のクロスオーバーに対するワクワク感、戦闘アニメーションの進化、アシストリンクという新機能、そしてJAM Projectの主題歌などが魅力です。いくつか気になる点はありますが、それを上回る楽しさが詰まっており、全体的な評価は高いです。原作ひとつひとつの深掘りを強く求めたり、複雑で高難易度のシミュレーションRPGを期待すると、評価が落ちるかもしれません。
豪華な参戦作品
「スパロボY」最大の魅力は、その参戦作品の豪華さとクロスオーバーシナリオです。『機動戦士ガンダム 水星の魔女』のスレッタやミオリネが「コードギアス」のルルーシュと絡んだり、「マクロスΔ」の歌姫フレイアが「ライディーン」のひびき洸と共闘したりと、夢のような展開が楽しめます。「ゴジラ S.P」のゴジラウルティマが敵として登場するシーンや、マジンガーZやゲッターロボが巨大怪獣に立ち向かう姿には、胸が熱くなる方もおおいはずです。
原作の再現度とオリジナル展開のバランスはとれていると思いますし、アニメファンならニヤニヤが止まらない演出も盛り込まれています。マジンカイザーの兜甲児(CV:石丸博也 さん)とライディーンのひびき洸(CV:神谷明さん)の掛け合いなど、レジェンド声優さんによる熱演も魅力です。
戦闘アニメーションや操作性の進化
戦闘アニメーションは過去最高レベルの出来栄えです。特に新規参戦作品の「ガンダムエアリアル」のビームライフル連射や、「ダイナゼノン」のダイナミックキャノンはド派手です。「マジンカイザー」のファイヤーブラスターや「ゲッターロボ アーク」のゲッタービー ムも原作の熱さを再現しているといえます。
UI(ユーザーインターフェース)が全面刷新され、戦闘時のコマンドがリスト式に戻り、見やすさが格段に向上しています。ダメージ予測システムも強化され、どの攻撃がどれくらい効くか一目瞭然となり、初心者にも優しい設計です。戦闘アニメーションのスキップや高速化のオプションも充実しており、ストレスなくスムーズにプレイできる点も高評価です。また、セーブデータのロードがシステムメニューから可能になるなど、細かな改善も施されています。
ただし、戦闘マップ上における援護攻撃などの回数を認識しづらい、デモON/OFFの切り替えが分かりにくいという感想もあるようです。
新システムの導入
「アシストリンク」システムは「スパロボY」で新たに導入されました。戦闘に参加しないサブキャラクターやヒロインを「アシストクルー」として設定し、エネルギー回復や攻撃力アップなど、キャラクターごとに異なる特殊効果を発動できるシステムです。「アシストカウント」を貯めて発動するため、使うタイミングに戦略性があるといえます。
主題歌が熱い
「スパロボY」の主題歌は、シリーズおなじみのJAM Projectによる「反撃 Fight Back!」です。力強いメロディと歌声が戦闘のテンションを最高潮にブチ上げてくれます。スパロボの魂ともいえる熱血な音楽がゲームの雰囲気を盛り上げています!
気になる点
- ボリューム
クロスオーバーの魅力は全開で面白いものの、ストーリーのボリュームには物足りなさを感じるかもしれません。新規参戦作品のシナリオはしっかり作り込まれていますが、既存作品のキャラクターが脇役のように感じられる場面もあります - 難易度は優しめ
難易度は初心者向けに調整されている印象です。シリーズ経験者にとっては、もう少し歯ごたえが欲しいと感じるかもしれません。「アシストリンク」や「強化パーツ(機体の能力を向上させるアイテム )」が強力すぎるため、敵を楽に倒せる場合もあります。 ただし、難易度は設定できます。ハードモードでは他ユニットが敵機を撃墜しても自ユニットの気力(パイロットの士気を表す数値で、攻撃力や防御力に影響します)が上がらなかったりします - DLCによる追加要素
「仮面ライダーW」や「銀河旋風ブライガー」などの追加ユニットが登場するのは嬉しい点ですが……、DLCになってしまうと、余計に費用がかかっているような気分になります