新要素・追加要素および過去作との違い【ドラクエ1&2リメイク】

『ドラゴンクエストI&II』は『ドラゴンクエストI』と『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』のHD-2Dリメイク版です。リメイク版ではありますが、グラフィックの向上だけではなく、ストーリーの加筆、バトルシステムの刷新、新たな仲間やマップの追加など、様々な要素が追加されています。このページでは、新要素と変更点を解説します。

ドラクエI&II 共通の新要素・変更点

まず、両作品に共通する基本的な進化点から見ていきましょう。

グラフィックとサウンドの全面的な刷新

HD-2Dによる美麗な世界の表現

本作最大の特徴は、ドット絵の懐かしさと3DCGの立体感が融合した「HD-2D」グラフィックの採用です。光や影、水の表現が豊かになり、ジオラマのような奥行きのある世界を冒険できます。キャラクターのドット絵アニメーションも細やかになり、モンスターの被ダメージリアクションなども追加され、戦闘の臨場感が大幅に向上しています。

心揺さぶるオーケストラ音源

BGMは、オリジナル版の雰囲気を尊重しつつも、重厚なオーケストラ音源で再録されています。壮大な冒険を彩る音楽が、物語への没入感をさらに高めてくれるでしょう。

物語への没入感を高める演出とストーリー追加

豪華声優陣によるキャラクターボイス

主要キャラクターやイベントシーンには、豪華声優陣によるキャラクターボイスが追加されました。これにより、キャラクタ ーたちの感情がより豊かに伝わり、物語を一層ドラマティックに演出します。

  • DQ1主人公: 花江夏樹
  • ローラ姫: 茅野愛衣
  • ローレシアの王子: 内田雄馬
  • サマルトリアの王子: 福山潤
  • ムーンブルクの王女: 上坂すみれ
  • サマルトリアの王女: 篠原侑

原作にはないイベントや出会い

オリジナル版では描かれなかった新たなイベントシーンやアニメーションが多数追加されています。さらに、冒険の道中では 妖精やドワーフといった新たな種族との出会いや、原作にはなかった新しい町や村も登場し、世界観にさらなる深みを与えています。

戦略性を深める新バトルシステムと育成要素

新コマンド「とくぎ」の追加

呪文とは別にMPなどを消費して繰り出す「とくぎ」コマンドが新たに追加。これにより、特に呪文が使えなかったキャラクタ ーの攻撃手段が増え、バトルにおける戦略の幅が大きく広がりました。

新たな呪文と育成アイテム「巻物」

バイキルトやフバーハといった、原作にはなかった呪文が追加されています。また、新アイテム「巻物」を使うことで、キャ ラクターが本来覚えない呪文や特技を習得可能に。これにより、プレイヤーの好みに合わせたキャラクター育成の自由度が向上しました。

新たな武器とモンスター

複数攻撃が可能な「ブーメラン」や「とげのムチ」といった新武器が登場。これらに加え、原作にはいなかった新モンスター や、手強い新たな強敵も追加されており、常に新鮮な気持ちで戦闘に臨むことができます。

プレイを快適にするシステム

  • 難易度選択: 「らくちん」「バッチリ」「いばらの道だぜ」の3段階から、自分のプレイスタイルに合った難易度を選べます。
  • バトルスピード変更: 戦闘速度を「通常」「はやい」「超はやい」の3段階に調整でき、レベル上げなどを効率的に行えます。
  • 便利なセーブ機能: メニューからいつでもセーブが可能になり、万一に備えるオートセーブ機能も搭 載されました。
  • マップ機能: 次の目的地が表示されるワールドマップやダンジョンマップが実装され、道に迷うこと なくスムーズに冒険を進められます。
  • ルーラの利便性向上: 一度訪れた町や城、洞窟などにも直接移動できるようになり、移動のストレス が大幅に軽減されました。

ロトシリーズ三部作の連動要素

リメイク版の『3』→『1』→『2』の順番でプレイすることで、『2』のエンディングで特別な発見や驚きが用意されているこ とが示唆されています。これにより、ロト三部作を通した壮大な物語体験がより深まりそうです。


『ドラゴンクエストI リメイク』の新要素と変更点

単独での冒険が特徴だった『I』は、ストーリーとバトルシステムに大きな変更が加えられています。

バトルシステムの根本的な変化:1対1から1対複数へ

オリジナル版では常に敵1体とのタイマンバトルでしたが、リメイク版では複数の敵が同時に出現するようになります。この変更に伴い、複数攻撃が可能な武器や特技が追加され、単調だった戦闘がより戦略的で歯ごたえのあるものに進化しました。

大幅に肉付けされたストーリー

オリジナル版では簡素だった物語が、現代のRPGとして見劣りしないよう大幅に加筆されています。

  • 新たな導入: ゲーム開始直後、主人公がラダトームの兵士を助ける場面から始まり、自然な流れで勇 者ロトの血を引く者としての使命に目覚めます。
  • ローラ姫の物語: 沼地の洞窟で救出を待つだけだったローラ姫が、なぜ、どのようにしてドラゴンに 攫われたのかを描く回想シーンが追加され、物語に深みを与えています。
  • 新シナリオと強敵: 『III』に登場した「カンダタ」の子孫が登場するなど、ファンが喜ぶクロスオーバー要素や、精霊ルビスの助力を求める全く新しいシナリオが追加されています。

探索とシステムの変更点

  • 洞窟でのたいまつ不要化: 洞窟内が明るく表示されるようになり、「たいまつ」や呪文「レミーラ」 が不要になりました。これにより、探索のテンポが改善されています。
  • 街や地形の変化: HD-2D化に伴い、ラダトーム城が城下町と一体化するなど、マップの構造にも変更が見られます。
  • 「紋章」収集要素の追加: 『II』でおなじみの「紋章」を集める要素が『I』にも追加。太陽・月・いのち・ほし・みずの5つの紋章を集める新たな目的が加わりました。

『ドラゴンクエストII リメイク』の新要素と変更点

パーティ冒険が特徴の『II』は、新たな仲間と新たな冒険の舞台が追加され、ボリュームが大幅にアップしています。

新たな仲間「サマルトリアの王女」の参戦

最大の目玉は、4人目の仲間として「サマルトリアの王女」がパーティに加わることです。彼女は素早い動きで多彩な特技を繰り出し、呪文もこなす万能型ですが、時には戦闘中に遊びだすお茶目な一面も。これにより、オリジナル版の3人旅とは全く異なるパ ーティ編成と戦術が楽しめます。

新たな冒険の舞台「海底」の追加

冒険の世界は地上だけでなく、広大な「海底」にまで広がります。海底には人魚が暮らす町「アルメハ」や、「幽霊船」「宝 物庫」といった新ダンジョンが存在。アレフガルドの知られざる歴史を解き明かす「世界の思い出」を集めるという新たな目的も用意されており、原作の倍近いプレイボリュームが期待されます。

戦闘を有利に進める新システム「紋章効果」

集めるだけだった「紋章」に、所持しているだけで戦闘中に効果を発揮するパッシブスキルとしての役割が追加されました。

  • たいようの紋章: 一部の「とくぎ」で会心の一撃が出やすくなる。
  • つきの紋章: 一部の「じゅもん」が暴走し、威力がアップする。
  • いのちの紋章: 特定条件下で特技が「超絶技」に変化する。
  • ほしの紋章: 「ぼうぎょ」時に自身のMPが回復する。
  • みずの紋章: どうぐの効果が強くなる。

これらの効果により、紋章集めが冒険を有利にする重要な要素となりました。

その他の変更点

  • ストーリー展開の変更: サマルトリアの王女が加わることで、序盤の仲間集めの流れが大きく変化。 また、ハーゴン軍によるムーンブルク襲撃シーンが詳細に描かれます。
  • 敵の弱点の可視化: 呪文や特技を選ぶ際に、敵の弱点となるものにはエフェクトが表示されるように なり、戦略的に戦いやすくなりました。
  • ロトのつるぎの役割: オリジナル版では性能的に見劣りした「ロトのつるぎ」が、物語の重要な場面 で結界を解く鍵になるなど、その役割が強化されているようです。